株式会社ホーリーツリー代表
山中シゲノブです。
バッテリーが古くなり劣化したiPhoneの性能を意図的に落していた「バッテリーゲート」問題って知っていますか?つまり、家電製品の「時限タイマー」みたいな感じで新製品を購入してもらえるように「意図的」に性能を落とす、、そんな都市伝説です。まぁ、本当かどうかは知りませんが。
Appleが「古いiPhoneの性能を落としていた」問題で117億円の和解金支払いに合意
この考え方は1人でも多くの消費者に購入してもらうという視点で考えると、正解なのか、不正解なのか?
・同じ家電製品を確実に5年以内に買い換えるルール
こんなルールがあれば、ある程度商品の売れ行きもいいかもしれません。一度購入したら、10年以上大切に使われたら、家電メーカーの売上はなく、たまったもんじゃない。
と、いう考え方は僕は不正解だと思っています。
つまり、これって、
・古くならないと商品を買い換えない
という勝手に作った消費者思考から生まれた答えだからです。
でも、
・古くなくても新商品が出れば買い換える
という人もいるはず。
さらに、、
・現在ご使用のタイプは高額下取りします
という販促方法をうまく活用すれば、「わざと調子を悪くさせる」という仕掛けをする必要はないかもしれないです。また、この仕掛けはバレると大きく信用を失い、逆に売上を大きく下げてしまう。
この高額下取りの部分は、新商品の最初の定価に上乗せしておけば、販売側も利益は大きく確保できます。つまり、購入者心理の面白いところは、「得をした気分」を体験するだけで満足をする、、という部分になります。僕のようなマーケティングをお仕事にしているなら、「下取り」「買取」は定価に上乗せしているというのも考えますが、普通の人は考えないですよね。まぁ、考えないからこの仕組みが生まれるわけなんです。
脳の仕組みは「目の前の事例」でしか物事を判断できないという形になっています。なので、「新商品は15万円ですが、現在お使いのものを特別買取の5万円で買取するので10万円で今回はご購入できます」という販売提案をするだけで成約率は大きく上がります。
この形はテンプレートにしておくのも良いです。
・こちらは●●ですが、今回特別に●●でご購入できます
脳の仕組みは「目の前の事例」でしか物事を判断できないという形になっています。なので、本当は価格を上乗せしてるんじゃないの、、、など、販売方法の推測など全くせず「お得なんだ!!」と感じています。
「お得」「特別感」を顧客に与えると、顧客は嬉しくなり購入思考もふつふつと高まってきます。
・お客様のためにこの色だけは確保しておきました。
・お客様のために1週間かけてこちらの商品を探しておきました。
・お客様のために特別にもう一度詳しく説明する時間をご提供します。
特別感は意図的に演出ができるものでもあります。
まぁ、ここまでは、「商品」の新旧の入れ替えを「買取」という見せ方で新商品を購入してもらう流れを書きましたが、他にも販売会社が利益を確保するやり方があります。
それは、サブスク形式でのメンテナンス契約をする。
つまり、、本当は5年で買い換えて欲しいのに10年以上使うお客様がいる。早く買い換えしたいお客様のためのセールスの仕組みと、もう1つ、10年以上使うお客様のためのサブスク形式でのメンテナンス契約も大きな武器になります。
例えば、10万円のエアコンを5年後に15万円の新商品を5万円の買取で10万円で販売する。
売上は:10万円。
例えば、購入時に月額2000円のメンテナンス契約をすると、年間24000円、10年間購入しなくても、24万の売上になります。ここを5年間で計算しても、24000円×5年=12万円。ほら、、こちらの方が売上が大きくなります。
ただ、新商品も購入してもらいたい、、となれば、なおさら、このサブスク形式でのメンテナンス契約のクオリティを上げていく方が売上は大きく伸びていくはずです。
・部品交換80%オフ
・年に2回クリーニングサービス(通常5万円→無料)
・24時間お問い合わせ窓口サービス
など、、月額2000円ではありえない内容にしておきます。
ポイントは、、
・年に2回クリーニングサービス(無料)
をサービスにつけておくことで、確実に見込み客の自宅に訪問することができるわけです。この関係性を構築しておくと、普段なら10年使うお客様も、、、5年後くらいにクリーニングをしながら「高額買取」の提案をすると、案外すんなり購入されるかもしれません。
ここでのポイントは2つ。
高額買取でのメリット×いつもクリーニングしてくれる「信用ある人」からの提案。
ここをかけ合わせるとやはり購入率は高くなります。
脳の仕組みは「信用する人」=「会う機会が多い人」という図式を作っているからです。
こんな形で、「壊れるタイマー」を仕掛けなくても、売上を上げていく形を生み出すことはできます。まぁ、5年後に調子が悪くなり使えなくなると必ず新商品を購入してもらうかもですが、、やはりリスクは高いですよね。
そして、117億円の和解金を支払った本当の意味は、、
今回の和解は、Appleの不正行為が実際に行われたのかどうかを、裁判で白黒つけるのをやめたということを意味しています」と指摘しました。
つまり、「これ以上詮索しないならお金払います」という感じなので、逆にこれでも大きく信用が崩れないアップルのブランディングの強さに尊敬をします。日本メーカーなら叩かれまくりますよね、、、また、面白いのはこのニュースが日本の地上波では流れない、、ということ。こう考えると、情報操作でこの世界は作られていることもわかりますよね。
最後に、最近見つけた「人を集める方法」を伝えます。
「鬼滅の刃」無限列車編の死闘は大正5年11月19日の未明か 「月齢23」からの考察
「鬼滅の刃」無限列車編の死闘の日時が話題になっています。月の満ち欠けから日時を計測したらしいのですが、これって集客でも同じ考えが必要なんだと感じました。
2年前に、同じ内容、、「鬼滅の刃」無限列車編の死闘の日時の投稿があっても誰も見向きもしなかったはずです。なぜ、話題になったのか、、「今」だからです。
つまり、いつの時代もネットを見る人たちは「旬のテーマ」に敏感に反応する。
月の満ち欠けから日時を計測する。これはいつでもできるし、あまり関心がある人はいない。でも、ここに、「鬼滅の刃」無限列車編の死闘の日時!となると、いきなり話題になりバズる、、わけです。なぜなら、「鬼滅の刃」が今の旬だからです。
『鬼滅の刃』禰豆子の竹筒を彷彿させる商品が話題 その意外な中身は…
物語の第一話で鬼になってしまった禰豆子。「人間を襲わないように、竹をくわえさせられたのではないか」と言われている。その竹筒を彷彿させるのが京都にある「竹筒プリン」だ。
こちらの料亭で販売している「竹筒プリン」。オンラインショップでは売り切れ完売。なぜなら、購入した人が欲しいのは「竹筒」だからです。そして、禰豆子のコスプレをする。
顧客はあなたのサービスを求めていない。
顧客は顧客が必要としているものを求めている。
自分のエゴを捨てて、顧客ファーストで進めた方がどうやら、集客はうまくいきそうですね。
▼山中シゲノブの最新のビジネスに関する記事(1記事=2000~3000文字)、
オンラン動画が視聴できるオンラインサロン(ほぼメルマガ)はコチラ