心理トリガーを巧みに取り入れたランディングページ活用法

山中です。

ランディングページを作成したものの、思うように効果が上がらない…、そんな時にまずチェックしたいのがファーストビューです。ランディングページを開いたときに目に入るファーストビューで読み手の心を掴まなくては、そこからスクロールして読み進めてもらうことは出来ませんので、当然ながらコンバージョンを得ることも出来ません。

読み手の心を掴むための有効な手段に、「心理トリガー」を盛り込むことがあります。読み進めずにはいらないランディングページの多くは、こうした心理トリガーを意識して作られており、ランディングページ制作の参考にもなります。そこでここではファーストビューに心理トリガーを盛り込み、読み手の心を上手く掴んでいる事例をご紹介いたします。

ファーストビューで読み手の心を掴む、5つの心理トリガー

今回は5つの心理トリガーをピックアップして、実際にそれらの心理トリガーを盛り込んでいるランディングページをご紹介いたします。どのような心理トリガーが使われているのか、その心理トリガーを使ってどんな見せ方をしているのか、自社でどう活用できるのかを考えながらご覧下さい。

心理トリガー1:「社会的証明」

人は、「自分以外の多くの人が取る行動」を盲目的に信じてしまいがちです。「多くの人が選んでいる=間違いないだろう」という心理を「社会的証明」と呼びます。多くの人が選んでいることで、盲目的にその商品やサービスへ安心感を感じてしまうということです。この心理トリガーの活用法の1つに「お客様の声」があります。第三者の声であるお客様の声をファーストビューに活用することで「多くの人が選んでいる=信用できる」ものであることを訴求することが出来ます。

lhttps://www.kikkoman-karadaomoi.jp/lp/39.html

キッコーマンの「からだ想い」というサプリメントのランディングページです。ファーストビューに複数のお客様を見せることで社会的証明の心理トリガーを盛り込んでいます。「私たち」と言うキーワードを使うことでも、「多くの人がこの商品を使用している」ということを訴求しています。さらにそこから下へ読み進めると、一人ひとりのお客さんの使用事例などが紹介される流れとなっています。サプリメントなどの商品は多くの場合「本当に効果があるのだろうか」と懐疑的に見られることになりますが、社会的証明の心理トリガーを盛り込むことで、懐疑的な要素の解消を行っている事例です。

2http://www.teinei.co.jp/camp/mk112/5737.html

ていねい通販の漢方サプリメントのランディングページです。こちらのランディングページも先ほど同様にファーストビューで多くのお客様画像を紹介し、「多くの人が利用している=信用できるもの」であることを訴求しています。また、ターゲットの世代を絞り同年代のお客様が多く使っていることなども上手く訴求しています。使用するお客様事例も特に若々しく見えるお客様の写真などを盛り込み、商品の効果を間接的に証明している点でも安心感を訴求しています。

心理トリガー2:「好奇心」

一目見ただけ、一読しただけ、ではよく意味がわからないものを見ると、人は「その意味や、その先が知りたい」という心理になります。テレビドラマなども必ず次が気になるような終わり方をしますが、こうした好奇心をくすぐる訴求はランディングページの「先を読ませる」ことにおいて効果的で、その意味や内容を知りたい、理解したいとそこから先を読み進めてもらうことが出来ます。こうした好奇心の心理トリガーを盛り込むことも、精読率を上げる上で非常に効果的です。

3http://www.ori-pack.com/

佐川印刷株式会社の「オリパック」という商品のランディングページです。カタログケースやCDケースなどに使うことが出来る梱包資材ですが、ファーストビューでは具体的な商品説明を省き、とにかく「一体これは何だろう?」と好奇心を前面に押し出した内容となっています。「俺ならこう使う」と言う文言を用いることで様々な使い方があることも間接的に訴求し、「どんな使い方があるんだろう?」とつい知りたくなる好奇心を刺激する訴求となっています。ファーストビューであえて具体的な説明を行わないことで、読み進めずにはいられなくなる事例だと言えます。

4http://www.kantenhonpo.co.jp/lp/06/

寒天本舗のランディングページですが、こちらも一目見て「どう言う意味?」とその意味を知りたくなる好奇心をくすぐる訴求を盛り込んでいます。おなかの砂おろしと言われてもほとんどの人が意味を理解できないはずで、その直後に直後に「おなかの砂おろしってなに?」と読み手の心理状態を表したコピーを配置しスムーズに読み進めてしまう流れとなっています。

心理トリガー3:権威性

有名人が使っている、多くのメディアで取り上げられている、このようなものを人は盲目的に信用しがちです。これは「権威性」という心理トリガーになりますが、社会的地位の高い人や、大多数の決定を、無条件で正しいことだと判断しがちな行動心理です。こうした権威性の心理トリガーは、WEBサイトでの活用事例は多く目にしていると思います。権威性を示す訴求をファーストビューに盛り込むことで、安心感や信頼性を高めることが出来ます。

5http://www.lancers.jp/landing_page/client

クラウドソーシングサービス、ランサーズのユーザー登録用のランディングページです。「NHKなどテレビでも大注目」と訴求することで「メディアで注目されているなら間違いない」と盲目的に安心感を感じてしまう人も多いはずです。具体的なメディア名を出すことで、信憑性が高まり、またその具体的なキーワードの信頼性が高ければ高いほど権威性も増します。ファーストビューに権威性を盛り込むことで、安心感や信頼性を高めることが出来ている事例です。

006https://speak-n.com/

英会話教材「スピークナチュラル」のランディングページです。「イード・アワード顧客満足度調査で2年連続最優秀賞」のコピーが真っ先に目に入り、このように権威性をしっかりと訴求するこことで信頼性の高さを感じます。実際にイード・アワードというメディアを知らない人も多いと思いますが、知っているかどうかということではなく、こうしたメディアで認められている商品であることを訴求している点が大きなポイントとなります。

心理トリガー4:カリギュラ効果

人は反対されたり禁止されたりすると、かえって知りたくなったり、行動したくなったりします。こうした心理を「カリギュラ効果」と言います。絶対に見ないで下さいと強く言われれば言われるほど見たくなるのが人間心理で、ランディングページのファーストビューに盛り込むことでその先を読みたくなる効果を期待できます。

7http://www.fancl.co.jp/pub/calo/index_lis.html

CMでもお馴染の、ファンケル「カロリミット」のランディングページです。「やせている子には正直教えたくない」と訴求することで、その内容を知りたいと感じる人は多いはずです。教えます、とせず、教えたくない、とすることでカリギュラ効果を演出し、知らずにはいられない心理を生みだしています。ファーストビュー以降の精読率が低い場合には、このようなカリギュラ効果を用いた見せ方にしてみることも1つの方法です。

8http://www.s-b-c.net/data_claim.html

こちらもCMなどでお馴染、湘南美容外科のWEBサイトです。オフィシャルサイトの1ページで、純粋な一枚もののランディングページはありませんが、美容整形へのお問い合わせを目的としている点においてランディングページとしての役割を持つページでもあります。ここでも「整形はまだするな」とカリギュラ効果を盛り込むことで、整形を考えて訪れた訪問者にとって無視できない訴求となっています。

心理トリガー5:アンカリング効果

人は最初に目にした数字に大きく影響されます。これをアンカリング効果と言います。例えば価格の見せ方などでアンカリング効果を活用している事例は多く、通常価格を見せた後で割引価格を見せることでお得感を感じるのもこうしたアンカリング効果によるものです。価格以外でもアンカーとなる基準の数字を見せておくことで、その判断に大きな影響を与える効果も期待できます。

9http://mensluxia.jp/slim/

メンズラクシアの男性専門メディカルエステのランディングページです。「通常価格2800円が4000円」と、価格のアンカリング効果を活用しお得な価格であることを訴求しています。まず最初に通常価格を見せることでその数字が基準値となります。その上で改めて割引後の価格を見せることで、その落差にお得感を感じます。通常よりも大きく割引をしているケースや、同業他社に比べて安いケース、など価格面を比較して見せることが出来る場合にはアンカリング効果を期待できます。価格を見せる際にはアンカリング効果を盛り込むことで、よりお得に見せることが出来る事例です。

10http://home.kaspersky.co.jp/store/kasperjp/ja_JP/html/ pbPage.lp05/ThemeID.3714300

ウイルスソフトとしてメジャーな存在であるカスペルスキーのランディングページです。「15%OFF」「12150円⇒10325円」と価格のアンカリング効果を活用しお得感を見せながら、満足度の高さもアンカーとして見せている事例です。他社と比較した時にはどうなのか分かりませんが、「93.4%」という高い満足度をアンカーにすることで、信用できる商品であると私たちには判断しがちです。このように価格以外でもアンカーとなる数値を見せることは非常に効果的です。

今回のまとめ

今回はご紹介した心理トリガーは以下の5つです。

  • 心理トリガー1:大衆の判断を信用してしまう、社会的証明
  • 心理トリガー2:正体を知りたくなってしまう、好奇心
  • 心理トリガー3:有名人やメディアの名前に信用を感じてしまう、権威性
  • 心理トリガー4:反対されるとかえって行動したくなる、カリギュラ効果
  • 心理トリガー5:最初に見た数値を基準にしてしまう、アンカリング効果

どの心理トリガーも多く目にするものなので、「こんなランディングページ見たことある」と感じるものも多くあったのではないでしょうか?ファーストビューで読み手の心を掴むためには、こうした心理トリガーを盛り込むことが効果的です。ランディングページの成果にお悩みであれば、まずファーストビューに心理トリガーを盛り込んでみるのも1つの改善策となるはずです。ぜひ参考にしてみて下さい。

コメントを残す